金持ちの青年との問答の後、イエス様は、「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」と言われました。人間が自分の善行や捧げもので救いを得ることは「絶対にできない」ということを教えられたのです。しかし「神にはできる」、ということをイエス様は教えられました。救いは神様にかかっているのです。しかし、そのイエス様の真意を理解せずに弟子のペトロは、自分たちは金持ちの青年と違ってイエス様に従っているので、どんな報いをいただけるかと聞きました。この聖書の言葉は教会の中で伝えられてきた言葉です。使徒たちは教会でこのイエス様のお言葉が思い起こされるたびに自分たちの罪深さに打たれたのではないかと思います。何故なら、ペトロたちはイエス様が十字架にかけられるために捕えられた一番大事な時にイエス様を捨てて逃げ出したのです。自分たちも金持ちの青年と同じだ。むしろもっとひどい裏切者だ。そう感じたことでしょう。しかし、報いを求める弟子たちの言葉をイエス様は叱ることも退けることもなさいませんでした。むしろ100倍の報いを受け、永遠の命を受け継ぐと約束してくださいました。何故なら、救いは人間の善行や捧げものによらないように、私たちの罪深さによって取り去られることもないからです。永遠の命を受け継がせるという神様の御心によってのみ定められ、与えられるものだからです。
(2020年7月12日)
0 件のコメント:
コメントを投稿