2021年8月10日火曜日

マタイによる福音書2章13~15節

  占星術の学者たちが帰って後、ヨセフは夢の中で再び天使を通して神さまの御言葉を聞きます。それはすぐにエジプトへと逃れよというものでした。それは旧約聖書の預言の成就の為であって、全てが神さまのご支配の中のことでした。それにしても、住み慣れた地を離れて外国へ行きなさいということです。とても直ぐに承知できることではないはずです。しかし、ヨセフは神さまの言葉の通りに直ちに起きて、イエス様とマリアを守って、その夜のうちにエジプトへと出発しました。それまでに得た安息や平安を捨てて、ただ神さまの御言葉に従順に従ったのです。かつてはヨセフも神さまの御心を受け入れることができませんでした。しかし主イエスを迎えてヨセフは新しく変えられたのです。ここに聖書は、救い主を迎えた信仰者の姿を見ています。その信仰は「従順」であることが特徴です。神さまを聖書は「主」と呼びます。それは文字通り「主人」ということです。信仰者の人生の主人、命の主人です。その主の命じられることが明らかな時には、信仰者はそれまでの安息や平安を主人として従い続けるよりも、まことの主人である神のみ言葉に従うのです。そこに、たとえ同じ道を歩いているように見えても、この世の選択とは全く異なる生き方があります。「神は我々と共におられる」ことを信じるからこその従順です。それは大きな証しの歩みでもあります。なぜなら、その歩みには神の支配が常にあるからです。

(2017年7月9日)

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